SKE48のTikTok生配信で見えた課題 「アーカイブがない」「新規に届かない」は本当?
SKE48が大阪・セブンパーク天美で行った37thシングル「ため息未来」リリースイベント。
その第2部では、SKE48公式TikTokから「ため息未来」のパフォーマンスが生配信されました。
当ブログでは前回、普段SKE48を見ていないと思われる視聴者もコメント欄に入ってきていたことに触れつつ、「こういう試みはもっとやってほしい」と書きました。
その一方で、配信開始時の告知がなかったことを改善点として挙げています。
前回の記事はこちらです。
SKE48リリイベをTikTok生配信 「ため息未来」約5分のライブに“普段見ない層”も
その後、SNSでいろいろな反応を見ていて、もう少し整理して記録しておきたいと思いました。
まず、運営側に改善してほしいのは2点
今回のTikTok LIVEについて、ここは今後ぜひ改善してほしいと思った部分があります。
1. もっと早い段階での事前告知
2. 配信が実際に始まった瞬間のSNS告知
今回、TikTok LIVE実施のお知らせが出たのは当日の午後。投稿では16時15分前後の配信予定と案内されており、かなり直前の発表でした。
急遽決まった企画だった可能性もありますし、試験的な配信だったのであれば仕方のない部分もあります。
ただ、「この時間にTikTok LIVEをやる」ともう少し早く分かっていれば、予定を合わせられたファンもいたはずです。
さらに今回は実際の配信開始が予定より少し後ろにずれました。
ライブイベントなので時間が押すこと自体は珍しくありません。それだけに、配信が始まった瞬間にSKE48公式Xなどから「始まりました」と一言出すだけでも、見られる人はかなり増えたのではないでしょうか。
TikTokの通知だけに頼るのは難しい
TikTokにはLIVE開始を知らせる通知機能があります。
ただし、通知はユーザー側の設定によってオフにすることもできますし、TikTok側もユーザーの利用状況などをもとに通知を出しています。
つまり、「フォローしているから全員が確実にLIVE開始を知れる」というものではありません。
またTikTokには、配信予定をあらかじめ登録して視聴者が通知を受け取れる「LIVE Events」という仕組みもあります。
今後、事前に実施が決まっている配信であれば、こうした機能も含めて告知導線を増やしてもらえたら嬉しいところです。
一方で「アーカイブを残せ」は少し話が違う
配信を見逃した人からは、「アーカイブを残してほしい」という声も見かけました。
ここはTikTok LIVEの仕組みを少し整理しておく必要があります。
TikTok LIVEは、YouTube Liveのように配信終了後、その配信がそのまま一般ユーザー向けの公開アーカイブとして残る仕組みではありません。
ただし、TikTok側では配信者向けにLIVEの録画が一定期間保存されます。
配信者はそこから動画をダウンロードしたり、切り抜きを作って改めて投稿することができます。
ですから、「TikTok LIVEには一切アーカイブが存在しない」という言い方も正確ではありません。
視聴者が配信終了後にそのまま見られる公開アーカイブは自動では残らない。
これくらいの理解が近いと思います。
もちろん、今回のようなライブパフォーマンスには楽曲や映像の権利など別の事情も考えられるため、「録画があるなら必ず公開できる」とも言えません。
「これでは新規が入ってこない」は本当にそうなのか
もうひとつ気になったのが、「こんな直前告知では新規が入ってこない」という趣旨の反応でした。
見逃した悔しさはよく分かります。
ただ、ここは既存ファンが見るための導線と、新しい人に見つけてもらう導線を分けて考えた方がよさそうです。
TikTokの大きな特徴は、フォローしているアカウントだけを見るSNSではないこと。
「おすすめ」を次々とスワイプしながら、自分が知らなかった動画や配信に出会っていくことがサービスの中心にあります。
LIVEについても同様で、TikTokにはLIVE専用のフィードがあり、さらに「おすすめ」フィードの中にLIVEが表示されることがあります。
過去に見た動画、視聴時間、いいねやコメント、フォローしているクリエイター、ハッシュタグなど複数の要素から、それぞれのユーザーに合いそうなLIVEが推薦されます。
つまり今回の配信も、SKE48公式をフォローしていない人に表示される可能性は十分にありました。
実際に「今のSKE48」を初めて見た人はいた
そして実際、今回のコメント欄を見ていると、普段からSKE48を追っている人だけが集まっていたようには見えませんでした。
「こんなコール今のアイドル現場じゃ聞かない」
「これが古のコール……」
そんな反応もありました。
表現の受け取り方はいろいろあるでしょうが、少なくとも「今のSKE48を普段見ていない人の目に届いた」ことを感じさせる反応です。
これはTikTokで配信する意味そのものではないでしょうか。
Xで「16時15分から配信します」と告知することは、基本的にはすでにSKE48を知っている人へ届けるための施策です。
一方、TikTokのおすすめに流れてきて、「なんだこれ?」とスワイプする指を止めてもらう。
こちらは今までSKE48を知らなかった人へ届く可能性があります。
同じ配信でも、この2つは役割が違います。
見逃した怒りと「新規に届くか」は分けて考えたい
今回の事前告知が遅かったこと、配信開始時の告知がなかったこと。
この2点は、既存ファンが確実に視聴するという意味では改善してほしいところです。
そこは運営側の課題として残ると思います。
ただ、見逃してしまった悔しさから「こんなやり方では新規に届かない」とまで結論づけるのは、少し違う気もします。
TikTokでは、既存ファンが事前告知を見て待機することだけが視聴導線ではありません。
何気なくおすすめを見ていた人の画面に突然SKE48が現れる。
そこでスワイプする指が止まるのか。
「ちょっと見てみよう」と思ってもらえるのか。
その先はコンテンツそのものの力です。
今回の5分は「試してみた」一歩だったのかもしれない
今回、なぜ急遽TikTok LIVEを行うことになったのか、その経緯までは分かりません。
ただ、約5分という短い配信だったことを考えても、本格運用というより「まず一度やってみる」という性格の企画だった可能性もありそうです。
そして少なくとも、普段SKE48を見ていない層と思われる人にも届いていました。
ならば次は、既存ファンにも見逃させない仕組みを足していけばいい。
早めの事前告知。
配信開始時の公式SNSからの一報。
そのうえでTikTokの「おすすめ」に新しい人を連れてきてもらう。
この2方向が組み合わされば、今回の試みはもっと面白くなるはずです。
「ため息未来」の5分間は短かったですが、SKE48がTikTok LIVEをどう使っていくのかを考えるには、かなり興味深い5分間だったと思います。
文:ステージノート

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