SKE48の注意喚起はどう変わった?2020年・2025年と比較して見える今回の特徴
SKE48公式が2026年9月30日、「メンバーへの迷惑行為に対する法的措置及び問題行動等の注意喚起につきまして」を発表しました。
発信者情報開示請求、損害賠償請求、警察への相談・通報、被害届の提出。そして、公演やイベントへの入場禁止、他の主催者との情報共有まで。今回のお知らせには、悪質な行為に対して取り得る対応が具体的に並んでいます。
「マナーを守ってください」という呼びかけに加え、守られなかった場合の法的・運営上の対応まで示した、強い警告です。
ただし、今回の発表は対応方針を示したもので、特定の相手への開示請求や訴訟をすでに実施したと報告する内容ではありません。この点は分けて受け止める必要があります。
SKE48公式:メンバーへの迷惑行為に対する法的措置及び問題行動等の注意喚起につきまして
今回、問題として挙げられたのは5項目
公式発表では、SNS上の投稿から実際の会場での行動、商品の注文まで、次の5項目が整理されています。
| 項目 | 主な対象 |
|---|---|
| SNS等での誹謗中傷 | メンバーや関係者への中傷・侮辱、事実に基づかない情報や憶測の拡散 |
| つきまとい・待ち伏せ | 移動時や私生活での接触、待ち伏せ、行動や所在の詮索、その情報の投稿・拡散 |
| 複数アカウントの取得等 | 申込・購入制限を回避する目的で、複数アカウントなどを使って同一公演のチケットを複数取得しようとする行為 |
| 来場者同士のトラブル | 劇場やイベント会場、その周辺での割り込み、口論、嫌がらせなど |
| 悪質な注文行為 | 購入意思のない大量注文や、正当な理由のない支払い・受取拒否など、販売や運営を妨げる目的と判断される行為 |
「複垢」という言葉だけが独り歩きしないようにしたいところですが、今回の該当項目で問題にされているのは、チケットの申込・購入制限を免れるための複数アカウント利用などです。
公式は、こうした行為が空席につながり、ほかのファンの来場機会や、ステージに立つメンバーにも影響すると説明しています。
メンバーの安全と尊厳を守るため、具体的な法的対応を明記
特に重く受け止めたいのが、SNSでの誹謗中傷と、待ち伏せ・つきまといに関する部分です。
SNSについては、悪質と判断した場合、必要に応じて警察や弁護士と連携し、発信者情報開示請求や損害賠償請求を含む法的措置を検討・実施するとしています。
同時に、公式は意見や批判そのものを否定するわけではないとも説明しています。問題としているのは、個人の人格や尊厳を傷つけたり、本人や周囲に大きな精神的苦痛や不安を与えたりする行為です。
応援する中で意見を持つことと、根拠のない内部事情を事実のように広めることは別の話。その区別は、情報を発信する側も、受け取って拡散する側も意識しておきたいところです。
待ち伏せ・つきまといの項目では、私的な行動や所在を調べること、その情報をSNSに載せることまで対象に含まれています。偶然見かけた場合も、本人のプライベートを尊重するよう求めています。
判明した場合の対応として、警察への相談・通報や被害届の提出、法的措置、公演・イベントへの参加拒否が挙げられています。文面からは、メンバーが安心して移動し、私生活を送れる環境を守ろうとする姿勢が読み取れます。
2020年は名前の無断利用、2025年はメンバーへの誹謗中傷
もっとも、SKE48側が法的措置に言及するのは今回が初めてではありません。
2020年8月4日には、メンバーの名前を無断でアカウント名に使い、他社所属のアーティストを中傷する行為について注意喚起が出ていました。
当時の発表では、そのアカウントとメンバーは無関係であり、名前を使われた本人が中傷を行った事実はないと説明。それにもかかわらず、無関係のメンバーへの中傷も確認されたとして、刑事・民事両面での対応方針を示しています。
2020年の発表:弊社所属アーティストの名前を無断利用したSNS上での迷惑行為に関しまして
さらに2025年2月3日には、「SKE48メンバーに対する誹謗中傷に関して」を発表。メンバーへの行き過ぎた攻撃などに対し、警察への通報や法的措置を含む対応を取る場合があると警告しました。
当サイトでも当時、この公式発表を取り上げています。今回の注意喚起を読むうえでも、以前から示されてきた姿勢を振り返る参考になります。
2025年の公式発表:SKE48メンバーに対する誹謗中傷に関して
| 発表 | 今回比較した注意喚起の中心 |
|---|---|
| 2020年8月 | メンバー名を無断利用したアカウントによる中傷と、無関係のメンバーへの被害 |
| 2025年2月 | メンバーに向けられる誹謗中傷や攻撃 |
| 2026年9月 | SNSに加え、待ち伏せ、チケット取得、現場トラブル、悪質注文を5項目で整理 |
この3つの発表を比べると、今回は注意を促す対象が広く、対応方法も具体的になっています。ただし、これは今回取り上げた発表同士の比較であり、待ち伏せや不正な注文が以前は容認されていたという意味ではありません。
“空売り”と呼ばれてきた問題にも重なる「悪質注文」
ファンにとって身近な項目の一つが、CDなどの商品に関する悪質な注文行為ではないでしょうか。
当サイトでは以前、伊藤実希さんと鎌田菜月さんが、完売していた特典会枠の復活について投稿した際、ファンの間で俗に“空売り”と呼ばれる現象を取り上げました。
その記事では、決済忘れや予定変更なども考えられるため、枠が復活したことだけで、すべてを悪意ある行為と決めつけるべきではないと整理しています。
伊藤実希・鎌田菜月の特典会枠が復活 “空売り”と呼ばれる現象にファンが考えたいこと
今回、公式は購入意思のない大量注文や、正当な理由のない支払い・受取拒否など、販売・運営を妨げる目的と判断される行為を具体的に挙げました。注文取消し、今後の購入やイベント参加の拒否に加え、必要に応じた法的対応にも言及しています。
さらに、行為の態様によっては偽計業務妨害罪などに該当する可能性があると説明しています。これは公式が示した可能性であり、個々の未払いや枠の復活について犯罪だと断定するものではありません。
過去記事で扱った問題意識と重なる部分はありますが、伊藤さんや鎌田さんの特典会枠の復活が今回の発表の直接のきっかけだったとは、公表されていません。
それでも、買うつもりのない注文によって、本当に会いたい人の機会が奪われる。そうした問題を運営側が明確に取り上げたことは、見逃せない点です。
現場のトラブルは、その場でスタッフへ。難しければ日を置かずに
もう一つ、実際に公演やイベントへ足を運ぶファンが押さえておきたい案内があります。
来場者同士のトラブルについて、公式は、SNSの伝聞や後日の申告だけでは事実関係を十分に確認できず、対応が難しくなる場合があると説明しています。
そのため、問題が起きた場合は現地で速やかにスタッフへ申し出るか、日を置かずに連絡してほしいと呼びかけています。
これは「後からの相談は受け付けない」という意味ではありません。現場の状況を確認できるうちに知らせてもらうことが、適切な対応につながるという案内です。まずは対応できるスタッフに具体的な状況を伝えることが大切になります。
注意や指示に従わず迷惑行為が続く場合は、即時退場や、チケット代金を返金しない場合があるとも記載されています。一方、他社主催のイベントでは運営体制が異なるため、同じ対応が難しい場合があることも説明されています。
応援できる場所を守るための警告
今回の発表は、一つの問題だけを取り上げたものではありません。SNS上の言葉、メンバーとの距離、チケットの取り方、会場での振る舞い、商品の注文。それぞれについて、問題となる行為と対応をまとめて示しています。
一部の悪質な行為については、事実確認と証拠の保全を行ったうえで入場禁止や法的対応を取る場合があり、事案に応じて他の主催者や関係者と情報共有・連携する方針も明記されました。
2020年、2025年の発表と読み比べると、今回の特徴は、単に言葉を強めたことよりも、何が問題で、どのような対応につながり得るのかを広く具体化したことにあると感じます。
そして、公式が守ろうとしているのは、メンバーの安全と尊厳だけでなく、節度を守って応援しているファンが安心して楽しめる環境でもあります。
メンバーが安心してステージに立ち、会いたい人が会いに行ける。その当たり前の時間を、これからも積み重ねていくための注意喚起として受け止めたいと思います。
文:ステージノート

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