【直前中止】SKE48「シアターの女神」公演、実施発表から一転 責めるべきは誰なのか

いったん「通常通り実施」と発表されたSKE48チームKⅡ「シアターの女神」公演が、

その後、直前で中止となりました。

台風接近の影響が心配されていた中で、

6月27日(土)の公演については通常通り実施の案内が出ていました。

しかし、その後に倉本羽菜さんの体調不良による出演不可が発表され、

公演として十分な演目を披露することが難しいとして中止に。

すでに悪天候の中で来場していた当選者に向けては、

17時からトークイベントを実施する形となりました。

まずは、時系列を残しておきます。

Xのポスト時刻で見ると、SKE48公式は朝8時頃に当日の公演配信を告知。

その後、10時9分頃に「通常通り実施」の案内。

そして14時5分頃に「本日の公演について」として中止の案内を出しています。

公式サイトの案内では、倉本羽菜さんが体調不良により出演できなくなったこと、

それに伴い公演成立に向けて各所と相談したものの、

お客様へ十分な演目を披露することが難しく、

やむなく中止の判断となったことが説明されています。


また、すでに悪天候の中で来場している当選者もいることから、

来場者向けにはトークイベントを実施。


本来の開演予定時間と同じ17時から行われ、

本日の公演に当選していた方は参加できる形となりました。

公演当選者については、トークイベントに来場した方を含め、

払い戻し・振替対応が予定されています。

この件は、先に書いた記事ともつながります。

【続報】SKE48劇場公演は通常通り実施へ 2013年の記憶と重なる「シアターの女神」

今回の「シアターの女神」という演目名で思い出されるのは、

2013年9月4日のチームKⅡ「シアターの女神」公演です。

悪天候で新幹線が止まり、大場美奈さんが劇場到着を急いだあの日。

開演予定時刻を少し過ぎた18時34分頃に大場さんの影アナが流れ、

無事に公演が始まったという記憶を持っているファンもいると思います。


ただ、今回の件は2013年の再現ではありません。

天候だけでなく、出演メンバーの体調不良、公演を成立させるための人数、

演目の完成度、そして現在のチーム編成の問題が重なった出来事として見る必要があります。

今月のチームKⅡ公演中止については、こちらの記事でも触れています。


【十分な演目が難しく】SKE48「シアターの女神」公演中止、メンバー投稿ににじむ責任感と祈り

ここでどうしても出てくるのが、「誰が悪いのか」「何が悪いのか」という話です。

倉本羽菜さんの体調不良がきっかけになったことは事実です。

ただし、そこを責めるのは違うと思います。

倉本さんは6月だけで多くの公演に出演しており、複数公演を支えてきた側のメンバーです。

体調不良は誰にでも起こり得ることであり、責任を個人に押しつけるべきではありません。

6月の劇場公演出演状況を見ると、研究生の負担はかなり大きいです。


メンバー 6月出演回数 主な内訳
太田愛恵 11回 「可能性こそが未来」5回、「制服の芽」4回、チームE「RESET」2回
久保田怜 11回 「可能性こそが未来」6回、「制服の芽」3回、チームKⅡ「シアターの女神」2回
倉本羽菜 10回 「可能性こそが未来」5回、「制服の芽」3回、チームKⅡ「シアターの女神」2回
佐々木希美 9回 「可能性こそが未来」6回、「制服の芽」3回


この数字を見ると、「研究生がもっと頑張ればいい」「誰かがスクランブルで出ればいい」と簡単に言える状況ではないことが分かります。

実際、研究生はすでにかなり頑張っています。

久保田怜さん、佐々木希美さんも複数公演を支えていますし、

倉本さん自身も6月の出演回数では上位に入っています。


スクランブル登板は、ファンから見るとドラマチックに映ります。

急きょ出演して公演を救ったメンバーは称賛されますし、その瞬間は確かに熱いです。


ただ、その裏側には振り入れ、確認、体力、精神面の負担があります。

穴を埋めたメンバーがその後も継続的に評価され、

具体的な応援につながるならまだしも、

現実には“その場の美談”として消費されてしまうことも少なくありません。



チームまたぎの出演をもっと柔軟にすべきだという声もあります。

しかし、それも万能ではありません。

各チームにはそれぞれの公演があり、振付もポジションも違います。

安全に、一定以上のクオリティで披露できる状態にするには時間が必要です。

公演を成立させるために無理を重ねれば、また別のメンバーの負担が増えるだけです。



さらに気になったのは、6月16日に足首の故障が伝えられていた奥野心羽さんが、

6月27日の出演メンバーに入っていたことです。

外から見ている側には回復状況は分かりませんし、

本人や運営が判断したことなので断定はできません。


ただ、こうした事情も含めて、

今のKⅡがギリギリの人数で公演を回していることは感じます。


では、根本的に何が問題なのか。

ひとつは、チームKⅡの人数の薄さです。

これは今回だけの問題ではなく、

複数の公演を抱えるSKE48全体の構造的な課題でもあります。

特にチーム公演は、ただ人数がいれば成立するものではありません。

公演を任せられるメンバー、複数ポジションを覚えられるメンバー、

急な変更に対応できるメンバーが必要になります。


そしてもう少し長い目で見るなら、

加入希望者の数や層をどう増やしていくかという問題にもつながります。


ここ数年、SKE48はファン投票的な熱量や売上の強さを軸にした

選抜の印象が強かった時期もありました。

その形がグループ内の熱を作った一方で、

外から見たときに「ここに入りたい」と思わせる魅力を十分に広げられていたのかは、

考える余地があります。


もちろん、これを一つの原因に断定することはできません。

ただ、SKE48の未完全TVの密着などでも、

ゼストスクール生からオーディション希望者を集める難しさが垣間見えたことを覚えているファンもいるはずです。


人が入ってこなければ、チームの人数は増えません。

人数が増えなければ、公演を支える余力も生まれません。


一方で、流れが変わってきている部分もあります。

「Tick tack zack」以降、運営主導の選抜色が強まり、

相川暖花さんのTikTokでの躍進など、外へ届く動きも見えてきました。

14期研究生は人数こそ少ないものの、

初期段階からクオリティの高いメンバーが集まった印象があります。

底の時期は抜けつつあるのではないか、という期待もあります。



だからこそ、今回の件の特効薬は「誰かを責めること」ではないと思います。

短期的には、次の昇格の機会で13期研究生を含めたチームKⅡの人数補強を考えること。

中期的には、14期生の成長を待ちつつ、

次の15期でさらに人数と層を厚くすること。それが現実的な解決策ではないでしょうか。



ファンが「スクランブルで出してほしい」と願う気持ちは分かります。

公演を見たい、劇場を止めてほしくない。その思い自体は自然です。

ただ、その願いがメンバーの体力や精神面を削る方向に向かってしまうなら、

それは少し立ち止まる必要があります。



ファンのエゴで選抜を語り、ファンのエゴでスクランブルを求める。


そうした姿勢が積み重なると、最終的にはメンバーに負担が寄ってしまいます。

今回の中止は悔しい出来事ですが、誰か一人を責めるよりも、

今のSKE48がどうすれば公演を安定して続けられるのかを考えるきっかけにしたいです。



倉本羽菜さんが責められる話ではありません。

研究生が足りない努力をしている話でもありません。

むしろ、すでに頑張っているメンバーたちの上に、

これ以上無理を重ねていいのかという話です。



「シアターの女神」は、SKE48の歴史の中で何度も記憶に残る場面を作ってきた公演です。

2013年のように、悪天候の中でも間に合ったドラマがあった一方で、

2026年の今回は中止という判断になりました。

その違いも含めて、いまのSKE48劇場の現実として記録しておきたいと思います。


文:ステージノート

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