SKE48 SUMMER Tour 2026開幕、メンバーは全力…だからこそ運営設計が気になる

SKE48の夏は、確かに始まりました。

ただ、その熱量の奥に、少し引っかかるものも残りました。



2026年7月4日、Zepp Nagoyaで「SKE48 SUMMER Tour 2026〜じゅーしーすぷらっしゅ だぜ!〜」が開幕。初日は「ぶどばな組」による愛知公演でした。

タイムラインには、メンバーの達成感、ファンへの感謝、次の大阪公演への期待が次々と流れてきました。

まずは、その空気をそのまま残しておきます。

メンバーの投稿だけを見ると、初日はかなり熱い幕開けだったことが伝わってきます。

「SKEの夏が始まった」「最高」「今年1汗かいた」「盛り沢山」。

言葉の方向がそろっていて、ステージ上の熱量はかなり高かったように見えます。

セットリストを見ると、ツアータイトルに合わせて果物にちなんだ楽曲を多く入れた構成でした。

「アボガドじゃね〜し…」「さくらんぼを結べるか?」「となりのバナナ」「小悪魔ブルーベリー」「瞳の中にアップル」「メロンジュース」「意外にマンゴー」。

“じゅーしー”というテーマに寄せた選曲自体は分かります。

この遊び心は、夏ツアーらしさとして成立していました。

当日のセットリストはこちらの記事で一覧化しています。

【SKE48】SUMMER Tour 2026「ぶどばな組」愛知公演(7/4)セットリスト一覧【Zepp Nagoya】

ただ、タイムラインの明るさとは別に、セットリスト全体には少しモヤモヤも残ります。

果物縛りの曲を入れること自体は、ツアータイトルから見ても自然です。

でも、SKE48の夏ツアーで、ファンの多くがすぐ反応できるとは限らない他グループ曲を入れる必要がどこまであったのか。

特に「メロンジュース」ではないほうのHKT48楽曲については、曲を知っている人と知らない人の温度差が出やすかった可能性があります。

もちろん、メンバーは与えられた曲の中で見せ場を作り、全力でパフォーマンスしていたはずです。

そこは疑っていません。

ただ、ファンが夏ツアーに期待していたものと、運営が組んだテーマ性の間に、少し距離があったようにも感じます。

メンバーたちは、その中でちゃんと意義を見つけています。

初めてのサマーツアー、久しぶりの大きなステージ、ユニットの組み合わせ、ファンのコール。

一つひとつを自分の経験として受け取り、次につなげようとしている。

だからこそ、ここで問いたいのはメンバーの頑張りではありません。

むしろ、運営側の設計です。

今回のツアーは3組に分けられています。

ただ、セットリストが各組で大きく変わるのか、ほぼ同じ構成になるのかは、現時点ではまだ見えません。

もし大きく変わらないのであれば、なぜシャッフルメンバーにしたのか。

逆に、ネタバレを避ける空気が強くなるほど、配信がない公演を外から追うファンにとっては閉じたものになってしまいます。

ここも少し難しいところです。

「見ていない人に配慮してネタバレを控える」という感覚は分かります。

ただ、配信がない状態で、それを強くしすぎると、現地に行けなかった人は熱量に参加しづらくなります。

しかも撮影可能タイムが設けられているなら、完全にネタバレを避けるという空気とも少し矛盾します。

広げたいのか。

隠したいのか。

その方向性が、やや見えにくい印象もありました。



もう一つ、研究生の扱いについても考えさせられました。

当日の研究生は、ロビーでのお出迎えやお渡し企画を担当。

その投稿からは、ファンと直接会えた嬉しさと同時に、「来年はライブに出演したい」という強い気持ちが見えます。


研究生がステージに立てなかったことを、単純に「まだ力量が足りないから」と片づけるのは少し違う気がします。

劇場公演での出演数や、お披露目時の見え方を考えても、力のある研究生はいます。


もちろん、ツアーの準備期間、構成、演出、安全面、運営上の判断など、外から見えない事情はあるはずです。

ただ、それでも「下積みだからロビー」「正規だから本編」という構図が続くと、ファン側には運営の都合を見せられているようにも映ります。

研究生たちが「来年は本編に」と前向きに言葉にしているからこそ、その気持ちが報われる設計であってほしいです。

一方で、関係者の投稿を見ると、現場の空気はかなり良かったことも伝わってきます。

「メンバーそれぞれが主役になれるセトリ」「チーム公演では見られない新しい魅力」という評価もありました。

ここは大事にしたいです。

実際、シャッフルメンバーだからこそ見える関係性や、普段のチーム公演では見られない組み合わせはあったはずです。

だからこそ、惜しいのです。

メンバーが全力で、その場の意味を作っている。

関係者も、現場の良さを伝えている。

タイムラインも「楽しかった」であふれている。

それでも、企画全体としては「ファンにどう届けるか」の設計がもう少し欲しかったように感じます。

初日のタイムラインは、間違いなく明るかったです。

メンバーは全力で、研究生も自分たちの場所で前を向いていて、現地にいた人の熱量も伝わってきました。

ただ、セットリストと運営設計まで含めて見ると、手放しで「最高だった」で終わらせるには少し引っかかります。


近年のシングル曲をどこまで入れるべきだったのか。

果物縛りを優先するあまり、ファンが知らない可能性のある曲を選ぶ必要があったのか。

シャッフルメンバーにした意味は、当日見た人以外にも伝わる設計になっていたのか。

研究生を本編から外すことは、本当に成長のためなのか、それとも運営側の枠組みに合わせた結果なのか。

そして、配信がない中でネタバレを避ける空気が強まることは、SKE48の夏ツアーを広げる方向に働いているのか。


このあたりは、考えたい部分です。

メンバーは、その中でも意味を作っています。

与えられた構成の中で、汗をかき、盛り上げ、ファンに「楽しかった」と言わせている。

だからこそ、運営にはもう少しファンに寄り添った設計を見せてほしい。


閉じた熱量ではなく、行けなかった人にも「次は行きたい」と思わせる開き方。


研究生にも「来年は」と言わせるだけでなく、今年の時点で希望が見える使い方。


撮影可能、ネタバレ配慮、配信なし、シャッフル構成。

それぞれが単体では分かるとしても、全体として見ると少しちぐはぐに見えてしまう。

ぶどばな組初日は、メンバーの力で熱い初日になりました。

だからこそ次の大阪では、その熱量がもっと外に開かれる形になってほしいです。

文:ステージノート

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